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SKハイニックスもナスダックへ。ADR(米国預託証券)とは何か、仕組みからわかりやすく解説

SKハイニックスが米国証券市場であるナスダック(Nasdaq)にADR形式で上場した、というニュースを目にした方も多いのではないでしょうか。「ADR」という言葉自体は聞いたことがあっても、その仕組みまで正確に説明できる方は、実はそれほど多くありません。

今回は、外国企業が米国市場に上場する際によく使われるADR(American Depositary Receipt、米国預託証券)について、改めて整理してみます。

ADRとは何か

ADRとは、外国企業の株式を米国内の預託銀行(Depositary Bank)が現地で保管し、その株式に対する権利を証券化して米国市場で流通できるようにした証券です。投資家が売買するのは現地の原株そのものではなく、預託銀行が発行する預託証券です。配当の受領や議決権の行使も、預託銀行を経由して間接的に行われる仕組みになっています。

ADRにはレベルがある

ADRには大きく3つの段階があります。Level 1は店頭市場(OTC)での取引にとどまり、SECへの本格的な登録は不要です。Level 2はナスダックやNYSEなど取引所への上場が可能になる一方、Form 20-Fによる登録と継続開示義務が発生します。Level 3はさらに進んで、米国内で新株を公募し資金調達まで行える形態で、開示負担も最も重くなります。SKハイニックスのようなケースは、多くがLevel 2またはLevel 3に該当すると考えられます。

このほか、SEC登録を伴わずに適格機関投資家(QIB)向けに私募するRule 144A ADRという形態もあり、一般投資家には販売できないものの、開示負担を抑えつつ米国の機関投資家から資金調達できる手法として利用されています。

直接上場との違い

日本企業がナスダック上場を検討する際も、普通株式そのものを上場する「直接上場」と、「ADRによる上場」のどちらを選ぶかは、初期段階から向き合うべき重要な論点です。次回のコラムでは、ADRによる上場が持つ具体的なメリットについて掘り下げます。

SMASH & Partnersでは、ナスダック上場を検討し始めた段階から、ナスダック上場並びにIFRS/US-GAAPに精通した専門家がご相談を承っております。まずはお気軽にお問合せください。

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執筆者:森 大輔(公認会計士・公認不正検査士)

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